期間限定発売 - Diamond GENSEKI RING -

こんにちは。オンラインストア担当の荒瀬です。

NIGHT WORKSHOP JINGUMAEが主催するワークショップイベント“JEWELRY MAKING FESTIVAL”で過去2回販売したDiamond GENSEKI RINGが、本日よりオンラインストアにて期間限定でご購入いただけるようになりました。

そこで今回は、あらためてDiamond GENSEKI RINGとは何か?を皆様にお伝えすべく、humの各分野のスタッフに声を掛け、特徴や制作秘話を語ってもらいました。

  1. ダイヤモンド原石とは~ダイヤモンドはどうやってできるのか?~
  2. なぜダイヤモンド原石を使うのか
  3. 職人から見た作りの特徴
  4. 商品紹介とスタッフのおすすめポイント

イベントにお越しいただけなかった方も、初めてご覧になる方も、この機会にダイヤモンド原石の魅力に触れていただけたらと思います。

 

1. ダイヤモンド原石とは ・ WORKSHOP NANOKAWA 小野

こんにちは、WORKSHOP NANOKAWAの小野です。オンラインストアの荒瀬に代わって、このリングにセッティングされているダイヤモンド原石の説明に参上いたしました。

皆様は、ダイヤモンドの原石と聞いてどんなものを思い浮かべますか?おそらくほとんどの方は、カットされる前のダイヤモンドがどのようなものかご存知ないと思います。

少し難しい話になりますが・・・

天然のダイヤモンドは、地表から地下200キロのマントル付近(岩石が流動しているところ)で高温・高圧状態の炭素が結晶化され、ダイヤモンドとして形成されます。ダイヤモンドは炭素原子が均一に配列された鉱物です。そのため、通常原石の多くは、大きさや重さは違っても、丸みを帯びた八面体や十二面体をしています。ごく稀ではありますが、三角錐や立方体をした原石もあります。他にも、ダイヤモンドは結晶構造の歪みや微量の他元素の影響によって、透明から不透明なもの、はっきりと色がわかるものなど、様々な色が生じます。

このように宝石に研磨される前のダイヤモンドは千差万別です。

原石の中には結晶化した時から美しいものもあり、カットや研磨をせずとも「ありのままの美しさ」を楽しむ贅沢を与えてくれます。

 

2. なぜダイヤモンド原石を使うのか ・ hum HAKYU UMEDA窪田/オンラインストア荒瀬

再び荒瀬です。小野の説明を受けて、なぜhumがDiamond GENSEKI RINGを制作したのか?窪田と二人で改めて探ってみました。

一般的に「ダイヤモンド」と聞いてイメージされることの多いラウンドブリリアントカットダイヤモンドは、4C【大きさ(重量)・カットの美しさ・色・透明度】という規格によって画一的に量産され、価値が決まります。しかし、小野の説明にもあったように、地層の成分によって生み出されるダイヤモンドは千差万別で、本来は違いがあって当たり前。色も形も、一つとして同じものはなく、どれも異なる魅力を持ち合わせています。

そんな個性に溢れるダイヤモンドの美しさに優劣をつけたり比較するのではなく、一般的な価値観とは違うダイヤモンド原石の魅力を提案・共有したいと思い、このリングをお届けしています。


humのソリテールリング。ローズカット・エメラルドカット・原石、ひとつひとつに個性があり、魅力的です。

優しい素朴な風合いの中にも凛とした雰囲気が感じられるダイヤモンド原石は、とても個性的でどこか人間的。そこには、規格に左右されず魅力を放つ自信のようなものが伺えるように思います。

 

3.職人から見た作りの特徴 ・ 職人 柳生/高野

こんにちは、アトリエより柳生・高野です。Diamond GENSEKI RINGの制作秘話や職人から見たリングの特徴をご紹介します。

これまでお話してきた通り、独特な色・形をしたダイヤモンド原石。その魅力を最大限に引き出すためにどのようにリングが作られているのか?パーツ毎にご説明していきます。

■石座の作り方(柳生)

Diamond GENSEKI RINGでは、ダイヤモンドに合わせて一つずつ石座を制作しています。ダイヤモンドのカラーはグレー・ブラウン・イエローなど様々で、石座の地金の色味によってさらに変化して見えます。

石座は溶かして丸くなった地金を潰して、矢坊主と玉台を大きいものから小さいものに変えて球体を作っていきます。これがなかなか大変でした。玉台の大きさに対して石座にする地金が大きくて、無理やり詰めたら傷だらけになってしまったり・・・。地金の厚みにばらつきがでないよう気をつけながら、均等に叩いていきます。


矢坊主と玉台。お椀の型に地金を入れて叩きながら石座を形成していきます。

石座とウデ(リング部分)は別々に制作して、ロウ付けで溶接します。特に接地面はヤスリを掛けてピッタリと合わさるよう細かく調整していきます。苦戦しましたが、なんとか美しく仕上がりました。

■ダイヤモンドの留め方(高野)

ダイヤモンドの留め方は、地金をぐるりと伏せ込んでいく覆輪留めと、数カ所の爪でダイヤモンドを固定する爪留めの2種類。留め方によって制作のポイントも様々です。

<覆輪留め>

・ダイヤモンドの形・向きに合わせて石座の高さを変える。
・歪な形のダイヤモンドが安定するように石座の淵を窄ませる。

<爪留め>

・ダイヤモンドの形に合わせて爪の数を決める。
・爪の位置はリングの腕を基準にして平行や垂直をとって決める。
・後光が入るように爪と爪の間の溝を深く斜めに落とす。

どちらの留め方も、石の形や向きに合わせて石の座りが良くなるように下穴を少し窪ませています。そして、石座の内側はすべて鏡面仕上げ。表からは見えない部分ですが、ダイヤモンド原石が綺麗に見えるように工夫されています。

シンプルなデザインなだけに、石座が傾いていないか、ずれていないか、爪の位置が均等か、など、細かく整えていかないと綺麗に仕上がりません。原石ダイヤモンドの個性を最大限に生かせるよう、一つ一つ丁寧に作り上げています。

 

 4.商品紹介とスタッフのおすすめポイント

このリングは素材と仕上げの組み合わせが多いことも楽しさの一つ。今回は素材・仕上げの違うリングを5点ご用意しました。

石座はK18ゴールドとプラチナの2種類。石座とウデ(リング部分)は、それぞれマット仕上げと鏡面仕上げがあります。ダイヤモンド原石の風合いはもちろん、仕上げの組み合わせで印象が大きく変わりますので、お好みの1点を見つけてください。

また、ルースオーダーでは、ルース3点・フレームデザイン2種類の中からお好みの組み合わせをお選びいただけます。

コロンと素朴な原石ダイヤモンドが、どのようなリングに仕上がるのか・・・そんなワクワク感もルースオーダーの醍醐味ですね。

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ダイヤモンド原石の誕生から価値観、リングに仕上がるまでを幅広くご紹介してまいりましたが、純粋にデザインが好き、スタイリングを楽しみたい、という方もいらっしゃると思います。スタッフからはこんな声も挙がっていました。

「氷砂糖のような飴のような、素朴な見た目でなんだか美味しそう。ついつい色んな方向から眺めてしまいます。自分だけの好きな角度を見つるのも楽しい!」(窪田)

「リングが丸線で出来ていて、フォルムがかわいいです。丸っこい石座に歪な形の原石ダイヤモンドが留まっているアンバランスな感じもかわいい!」(柳生)

「歪な形と均一でない色合いは地層で育まれた時間を想像させて、ロマンすら感じます。何より、自分だけの原石を選んで、そこに美しさ・面白さを見出すのは純粋に楽しい!ちょっとした優越感も味わえるのでは。」(荒瀬)

 

このリングをオンラインストアでお買い求めいただけるのは、2月28日(月)18時まで!次回の販売は未定ですので、気になる方はこの機会にぜひご検討ください。

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。